Last update:2020,NOV,28

人物伝 ニュートン詳細篇

ニュートンの大学進学を進めたのは誰?

small5
「さて、細かい話だが、ニュートンがケンブリッジ大学へ進学するのを勧めたのは誰か?という話だぜ。」
big5
「ええっと、叔父のウィリアム・アスキューさんでしたよね?」
small5
「そうなんだが、ウィリアム・アスキューは「伯父(母の兄)」なのか「叔父(母の弟)」なのか、が実はわかっていないそうだ。『大人が読みたいニュートンの話』では、「叔父」としているのに対し、『ニュートン りんごはなぜおちるか』では、「母の兄」としているんだ。」
big5
(正直、どっちだっていい気がする・・・)
small5
「ま、いずれにしても、母であるハナの兄弟が、ニュートンに大学進学を勧めた、ってのは事実だな。
次に、グランサムのキングス・スクール時代に寄宿していたクラーク家。薬剤師のクラーク氏が、ニュートンに大きな影響を与えたことは間違いないが、このクラーク氏がどういう関係の人物なのか、これもハッキリしていない。」
big5
「本編ではどっちにしてたんでしたっけ?」
small5
「「ハナの友人」としている。『ニュートン りんごはなぜおちるか』では、ハナの友人と明記されている。ただ、『大人が読みたいニュートンの話』では、「親類だったという話もあるが、定かではない」としているんだ。」
big5
「まぁ、親類なのか友人なのかはハッキリしませんが、クラークさんという薬剤師の家に寄宿していた、というのは事実なんでしょうね。」
small5
「そうだがよ、こういった細かい設定は、伝記や歴史ドラマを作るうえでは、ハッキリしてないと困るんだぜ。作者によって「親類説」をとった「友人説」を取ったりするだろ?さらに、それに関係している人物の話をまぜて、物語の厚みを増やそうとする時に、「親類」なのか「友人」なのか、で肉付けされる話も変わってくると考えられる。big5は、あまり気にしていないようだが、こういう細かい人間関係の設定も大事なんだぜ。
そしてもう一人、重要な人物がいる。ニュートンがトリニティ・カレッジに入学できたのは、クラーク氏の弟であるバビントンがトリニティ・カレッジのフェロー(教員。教授を指すことも)をしていたから、なんだ。クラーク氏がニュートンを評価して、弟のバビントンに頼んで推薦状を書いてもらったんだ。今みたいに、大学入試を受けたわけじゃないんだぜ。」
big5
「当時はそもそも「大学入試」というシステムがないですからね(^^;。ただ、寄宿先のおじさんの弟がトリニティ・カレッジのフェローをやっていた、というのは本当に幸運ですよね。それがなかったら、ニュートンは歴史に埋もれていたかもしれないですね。」
small5
「運も実力のうち、だな。」


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